【趣味】映画「フリーガイ」鑑賞!
見てきました。フリーガイ。
席は5割くらい埋まっている状態。結構すごい!
さて感想を言っていきたい。
毎度のことながら、完全ネタバレです!!!ご注意を!!!
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■主人公、ガイ
自分が生きている世界が、本物では無いと知ることもなく生きている。
爽やかで精錬潔白、ちょっと浮世離れした感じ――そして細面の――というと
自分にはあの俳優しか出てこないのである。そう。自分が愛して止まないジム・キャリー。
ライアン・レイノルズが似てるかどうかは別として(ライアンの方が癖のない男前だし)
この主人公の造形には覚えがあるぞ……そう。みんな大好きトゥルーマンショー!
これ、見た人みんなトゥルーマンショーの現代版だと感じてるんやないかなぁ。
悪い意味ではなくて、時代が変化してきて主人公の立ち位置も変化してきたというか。
■ミリーとの出会い
オクターブの歌姫(?)と出会ってどうのこうのと夢を見るガイ。
街で、鼻歌を歌うミリーとすれ違う。その、古いマライア・キャリーの歌を口ずさむのを聴き
また姿を見て恋に落ちる。
この時に思ったけど、この映画始めから最後まで歌詞の入った「歌」はマライア以外無かったような…音楽はあるけど。
■繰り返される毎日から逃れようとするが
ミリーと出会い、彼女に近付きたいという気持ちから自ら動き始めるガイ。
いつものコーヒーショップで、いつもと違うものを注文したら店内騒然。
なじみの警官からはマジトーンで「撃たれたいのか?」と言われる。
「冗談だよ!」でアッハッハ!となる店内、ホッとする店員。
このシーン、すごくトゥルーマンショーみあってなんだか懐かしくなった。
いいよなぁ、こういう自我の芽生えの表現好きです。他社との違いに気づき始めるの最高。
そして、この映画のグッとくるところは、コーヒーショップ店員もガイの行動から
何かを感じている様子がほのかに表現されるところ。
彼女もなにかしら思っていることがあるのか?
というか、この街の人たちは気付いていないだけで、しっかりとそれぞれの個はあるので
きっかけ一つで起こる変化は大きいだろう名と思わせる。
■ミリー!
自分にとって最近出会った「ミリー」は「ザ・スイッチ」の主人公ミリーなんだが
この映画で同じくモブの女の子がめっちゃスイッチのミリーぽくて親近感沸いた。
あれはミリーていうわけじゃなくて、ただの(ちょっとモサいけどおしゃれ頑張ってる女の子)なんだろうな。
■謎の日本人
めちゃくちゃ感じられる日本へのリスペクト(というか愛情)。
ゲーム内キャラクターのガイが「ブルーシャツガイ」として人気になると、それをいろんな国でニュース放送。
中には日本もあるが、ベタな感じの子役が出てた(笑)。
あと、ミリーとガイを急襲する敵に鎧兜の男、そしてゲーム「フリーシティ」が鯖落ち、復旧したりするたびに
一挙一動する世界が映るときに渋谷が映る。
……まぁ、そこに映っていたのが明らかに日本人ではなく韓国系というのは仕方の無いことなんだろう。
アジア人の顔なんて区別つくのアジア人しかいないよな。
■敵、アントワン!
タイカ・ワイティティが演じるアントワン最高!いかにも成り上がりっぽい(笑)!
軽口叩きながら平気で首を告げたりするかんじとかめっちゃ好き。ヒトデナシ感最高。
とはいえ、ちょっとツメがあまい(優しいわけではない)ところもあってまたそこがいい。
ビジュアルも調子こいててめっちゃ好きだ。演技も好き。すごいなータイカ・ワイティティ
※!? ソー ―バトルロイヤル―のコーグってタイカ・ワイティティなん!?気付いて無かった!!!!びっくり!!!
■アツい展開(持論展開です。そこそこキツいこと言っているかもしれん)
こうやって、「リアルがあり、別の世界」を主人公が生きる作品はいくつもあるが
基本的に自分はその世界感を受け入れにくい。
いわゆる「現実と違う」世界を生き生きと動く裏には現実があって、その現実との違いや狭間で色々な感情が表出するが、それが浅いと感じるからだ。
(シュガー・ラッシュのようにその世界そのものを描くなら、その世界が「真実」なので問題ない)
そうやって「異世界」と「現実」を描くと、その差に苦しんだり、うまく落ちどころを考えなければいけない。
だから、主人公はラストにはもういっそのこと「そっちの世界に行った方が幸せ」とか
「受肉して現実にきました」とかそういうことになる。
そういう作品はほぼ間違いなく苦手。なお一番苦手で一番嫌いなのはアバター。
そういう意味で、前の作品だが「レディ・プレーヤー1」とかは現実はモサッとしてるけど強いし
ゲーム内でも強い(成長する)。とかが潔くてましだと思う。
……ということをふまえて、この映画はガイが居るゲーム内を描きながら、ゲーム外の「現実」がしっかりと描かれている。
それができるのも、ガイが現実を持たない「AIのモブキャラ」だからだ。描く場所はゲーム内だけでいい。
一方で起こるのがリアルをどう絡めるか、という部分だが――この作品そのあたりが
POPに、わかりやすく描いてあると思う。
苦しみや感傷を引きずったり、映画後の悶々としたものも起こらない。これはすごいと思った。
■ラブシーン
演出や音楽がものすごく日本アニメやドラマっぽい(安っぽい…)と思った。
あれはわざとの演出なんだろうなぁ。じゃないとあんな演出しないよな。
■ガイの無双感
あまりにも自由に徘徊して自由にレベルアップしているガイが人気になってしまい、垢バンしろと言う社長。
とはいえガイはモブなので当然アカウントなんかもない。
その真実を知るのは視聴者だけ。ガイも知らないでうろうろしているから、見ているこっちはフフとなる。
■映画終盤に怒濤の展開
展開が真面目になるとともに、笑いと驚きが怒濤の勢いで襲ってくる。終盤十五分くらいじゃないか?あれすごいよな…!
自分が見てた映画館でも笑いが起こってた。自分も何も知らなかったから、本当驚いた。
何がびっくりって「っぽい」ものじゃなくて全部「本当にそれ」なこと。音楽までそれ!!マジでびっくりした。
これはやっぱり、20世紀FOXがディズニーに2019年に買収されて20世紀スタジオになったのがガチのきっかけだろう。
シュガーラッシュにスターウォーズ、ディズニープリンセス。そしてこれ……。
もうなんでもありの時代がきたな……個人的には、やり過ぎなければ面白いと思います!
特にデッドプール関連ははちゃめちゃやってほしい!!!!(でもディズニーがいやがるだろう!!!!)
■終わり
途中でも言ったが、この映画は現実の描き方が上手い。
ガイ(異世界)とはまったく別軸で進む話しにも引き込まれ、また彼らを応援したくなる。
天才っていいなぁ……
あと、恋愛の描写もすごく良かった。ガイと現実の繋がりもロマンティックですごい。
これ、ライアン・レイノルズだから失恋っぽくなっても爽やかに終わったな!
昔のジム・キャリーがやってたら、最後に寂しげな笑顔の一つでも見せてしまって視聴者の気持ちをギューンてさせてた。
「はああああぁぁぁジム・キャリーが寂しげな笑顔したよおぉぉおおお」てなってた。(自分だけか)
だから、ライアン・レイノルズでとても良かった。
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総評:★★★★☆ ほし、よっちゅ!
爽やかでバカで優しさに溢れる作品。
アントワンも悪役だけど、なんだかんだ話しのわかるやつだった。
アントワンっていったらあれだけど(笑)この感じ、アントマンと同じ感じだなーと思った。(出てくる人みんな基本いいやつだし、主人公の周りの人が本当に素敵)