下衆なマニヤの有神論

小説を書き続け(途中絶筆したが)十云年、自分の力が如何程のものか試したい。

【趣味】映画「ザ・スイッチ」鑑賞!

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theswitch-movie.jp

<あらすじ>

「透明人間」「ゲット・アウト」などホラー、サスペンスの話題作やヒット作を数多手がけるジェイソン・ブラムが製作、「ハッピー・デス・デイ」シリーズのクリストファー・ランドンが監督を務め、気弱な女子高生と連続殺人鬼の身体が入れ替わってしまったことから巻き起こる恐怖を描いた異色ホラー。家でも学校でも我慢を強いられる生活を送る冴えない女子高生のミリー。ある夜、アメフトの応援後に無人のグラウンドで母の迎えを待っていた彼女に、背後から指名手配犯の連続殺人鬼ブッチャーが忍び寄る。鳴り響く雷鳴とともにブッチャーに短剣を突き立てられたミリーだったが、その時、2人の身体が入れ替わってしまう。24時間以内に入れ替わりを解かなければ、二度と元の身体に戻れない。ミリーは新たな殺戮を企てるブッチャーを相手に、自分の身体を取り戻そうとするが……。「名探偵ピカチュウ」「スリー・ビルボード」のキャスリン・ニュートンがミリーに扮し、ブッチャーと入れ替わり後は手当たり次第に殺戮を企てる殺人鬼を熱演。一方、中身は女子高生で自分の身体を取り戻そうするブッチャーをビンス・ボーンが演じた。

 

***

 

めっちゃ楽しみにしてたんだが。見に行った環境が最悪だった。

平日の最終放映レイトショーなのに自分の横ぴったりに女子高生と思わしき四人組が座っており

(なんでだ?他の席めっちゃ空いてるのに。前列全部空いてるのに!)

と思っていた。先に自分がチケット取ってたから、人がいること分かってるだろ。

案の定喋りまくりいろんな予告のときに吹き出し笑いをして指を指し大声でツッコミ入れているばかりか

やや暗くなったら酒の缶を開ける音(特徴的なやつ)がして「かんぱーい!」とやり始めた。

持ち込みがクソほどむかつく性質なのは言わずもがななんだが、今は二十時で売店が終了することもあり飲み物がないとしんどくなる人もいるかもしれないという

理解はしているが、持ち込み酒!さけですよ酒!家で見ろや!!!!

で、映画本編が始まったらちゃんと大人しくなっていて(お、えらいやん)と思ったのに

共感を得たいのか大げさにビクつくので座席がガタガタしまくったし、いろんなシーンで

「やばいやばいやばい!」とか「思い出せ!」とか「逃げろ!」とか小声でめっちゃ言う。

最近の若いモンはという言葉は好きじゃないが、歩きながら歌ったり(おもむろ)、いきなり歩きながらダンスしたりと

不特定多数に自分のことを認識させることが平気なんだよなぁ。それが悪い意味でもいい意味でも。すごいよほんと。

 

ということでしたが、最終的には意外と悪くない感じの鑑賞でした(笑)

素直に反応している人が近くにいるのは、海外の映画館ぽくて臨場感あった。

 

以下ネタバレあり感想

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◆初っぱなから笑える

往年の「13日の金曜日」をパク…じゃない、ゴリゴリ意識したレトロな文字がババーン!と画面に出て笑いが出る。

しかも「Friday the 13th」じゃなくてWednesday the11th!めっちゃおもろい。

 

◆ちゃんとホラー

出てきたキャラクターのどれが主人公だろう?と思いつつ見てたら全員ちゃんと死亡。

その後に主人公登場。なんかこういう映画のスタートは珍しい気がする。自分はあまり見たことがないなぁ。

しかも、死に方が古典的というか「そうそう!昔のホラーってこれ!」と思うような感じで、ジェイソンのトイレキルもあって(笑)良かった。

 

◆主人公ミリー

めっちゃ可愛いのに、なんかモテないもっさり扱いされてる…可愛いのに…

着ぐるみきてアメフトを応援してたら飲み物投げつけられたりと露骨ないじめ。

「好きだから虐める」とかじゃなくて本当にいじめ。それでも、そこまでメゲないミリー。

母親はアルコール依存でミリーに依存し、姉はそんな母親を嫌悪している感じで辛い。

それでもミリーはいい子だ。

 

◆友人のナイラとジョシュ

ナイラは、ハキハキ元気で優秀そうな黒人の女の子。

ジョシュは細身でオネエ系のゲイ。この二人がナチュラルに主人公の友人でめっちゃ良かった。

それぞれの特徴が特別な役目ということでもなく、普通にちゃんと友達でキャッキャしていてかわいい。

ちなみにこのジョシュが出るたびに横のJK(多分)が過剰反応で笑ったり揺れたり口を押さえたりしていてなんか不快だった。

・・・が、次第に普通にはまり込んでいたようで落ち着いていた。

 

◆ブッカー

凶悪な殺人鬼ブッカーが孤独に一人いたミリーに襲いかかる!

そして、「君の名は」状態に!!!!!

 

◆どっちもかわいい

女子の部屋で目を覚ますブッカー(外見ミリー)が、戸惑いながら理解していくのが面白い。

また、すぐに人を殺したくなっちゃうので包丁とかめっちゃ持つが、ママが「ほら危ないあぶない」と取り上げたりとさらりと躱されているのがかわいい。

一方、殺人鬼の住処で起きたミリー(外見ブッカー)は所作がめっちゃ女子!

当然戸惑い絶叫するが、これは夢と必死に思い込もうとし、ブッカーへヤクをねだりにきた浮浪者を捕まえて「あなたには、もちろん私が女子高生に見えるわよね?」と聞く。

めっちゃぼろ服を着たおっちゃんがかわいいポーズを取るのを見た浮浪者が「お前自分を女子高生と思うなんて相当ぶっ飛んでるじゃねーか!俺にもくれよぉ!俺も女子高生になりたい!」とさらにねだってくるシーンで

面白くて笑いが出たし、この映画の雰囲気のすべてを一発で物語った感じがする。

怖い、よりも面白い寄り。

 

◆ミリーの片想い相手

かわいい。笑顔がチャーミングで、優しい。

 

◆変貌したイケてるミリー(中身ブッカー)

中身がブッカーなので、やや攻撃的で攻めた服装に。

しかしあれだよ、見た瞬間に「ブッカーお前上手にお化粧したなぁ」と。そんなんやっとるブッカーもかわいい。

で、今まで虐めていた男子がめっちゃ誘ってくるのがあからさま。

「お前をイカしてやろうか」みたいな下品な誘いに耳元で「お前みたいな奴に触られるとアソコも乾くんだよクソが」みたいなのをそっと言い返すミリー(ブッカー)。

そして、興味だけで近づいてくるいじめっ子たちをぼろくそに殺していく。

もう、ブッカーがミリーになったのを最大限に活用しててめっちゃいいんすよ!

ただ女子高生で凶悪なだけじゃなくて、その「性」を自認して活用している。女子としてどうしたら男に好まれるかを理解している。

それが、あの凶悪なおっさんだというだけで萌え広がる自分の感性(笑)!たまらん!

 

◆一方ブッカーの姿のミリー

なんとか友人二人を味方につける!

もう仕草も走り方も全部乙女でかわいい。

そして最終的には、片想い相手だった男子生徒も仲間に引き入れることに成功。

本当は両思いだったことが発覚し、照れくさい二人は…(これは映画館で見てほしい!)

なんか泣けるんですよ、ほんと。

ミリーが「あなただったらどう?ずっと虐められてたのに、いきなりこんなパワーを持った男になるのよ。最高じゃない?」みたいに

パワーのあるおっさんになったことを喜んではないけど、肯定的に捉えているのが素晴らしいと思った。

後ろ向きにめそめそしているばかりではない。それが、彼女の本当の強さなんだろうけど、キャラクターとしての魅力がずば抜けている!

 

◆ハピエン

自分の姿で人殺しまくってるから、指紋とかぜんぶ自分だし大丈夫なんかなミリー…

と思ったけど、「どうするの?」に対して「全部本当のことを言う」と言っていたから、なんとかなるんだろう。

 

 

 

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総評:★★★★☆ほし、よっちゅ! 

 あたま空っぽで見れる楽しいホラー!久々に映画館で堪える笑い声を聞いたよ。すばらしい。

いろんな映画への愛情とパロディが含まれていて、すごく良かった。

ホラー苦手でもおすすめ!