【趣味】映画「モアナと伝説の海」鑑賞
だいぶ前に見ていたんだが、感想を書いていなかったので書き留めておきたい。
ディズニーアニメだというのに事前情報はほぼゼロで、主人公(モアナ)のヴィジュアルくらいしか分かっていなかったが、
おそらく「勝ち気な主人公が海の遠くまで行きたがる話」だろうと推測。
ハワイっぽい感じ(南国)だが、元来そのあたりの風土(?)が苦手な自分はあまり興味を持てていなかった。
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ではネタバレありの感想を言いたい。
■島が女神から生まれたという時点で入り込めない
自分が、ハワイ諸島周辺が苦手な事の一つにコレがある。宗教的な感覚が強いのだ。自然とともに生き、自然とともになんたら……という感じが強すぎる。
日本も八百万の神がいるわけだが、どちらかというとそれは宗教というよりも「教育」で利用されてきている印象だ。
トイレには綺麗な神様がおるんやで、とか「お天道様が見てるよ」とか。
どちらかというとそれらの神様というのは、「もののけ姫」に出てくるいろんなやつみたいな、よくわからないもの(妖怪の類)に近い神様なわけで
その形状がどうだとか犬だとかモロだとか三輪だとかはあまり関係ない。とにかくわけわからんのです。神様だから。
……という認識でおるので、今回のモアナで「神が人の形をしている」という部分が非常に気になり、その時点で視点がしらけた。
神は自分の肋骨でアダムとイブを作って、形状を自分に似せたんだかどうだか忘れたけども←おい
ハワイでまでそれ言っちゃうかー、と。自然を人間に例えるって恐ろしくないか?自然に比べたら人間なんてカスみてーな存在なのに、自然の形状を人間に合わせてしまう。
神が人間の形をしているなんて認識は、人間のエゴだとは思わんかね。
……とまでは思わなかったが、まぁそんな感じで「うわぁ、自然を人型にしちゃうかぁ」と思った。
あ、結局神はどんな形なのか分からないし知りませんが、少なくとも美輪明宏は神なんだと思います。
■その割には非情な海。
海はモアナを選んでおきながら、どうして手伝う気が無いんだろうか。まるで感情があるように、「THE DISNEY」な動きで楽しませてくれるのは分かるのだが
そこまで感情豊かにされると
「モアナを選んだ理由ってなんだ?(正直これはどうでもいい)」
「そもそも女神に石を返すって何だ?海はどうしてマウイを選んで行かさないんだ?自分のケツを自分で拭かせないのはどうしてだ?」
「マウイを波で持ち上げるやらいろいろできるんだから、そんなんどうにでも強制できるやろ」
「つーか海だけでなんとかなる話なんじゃねーかこれ……」
「女神が激怒してどうの!になった大昔の時点で、海が自分で石拾って、悪者みたいになったやつの胸に海水といっしょにぶちこんどけば良かったものを、たらたらしているから人の手を借りないといけなくなってるだけだろ」
とまぁ、「海が自分でなんとかしろよ」感が本編の3分の一につきまとう。
■モアナが遠くの海へ行きたい理由
今までのよくある「自分の興味で行きたい」というだけでなく、そこに「島の人たちを救うため」というもう一つの理由を付けたのは良かったと思う。
なにせモアナは、行ってはいけないという事を自分で身をもって知って、一時は納得していたのだ。島さえ通常運行だったら、たぶんモアナは自分の立場を省みず行動するようなおばかさんでは無かった。
■モアナ……
しょっぱな、モアナが海にこぎ出すシーン、風に吹かれておぶす……
ほかのシーンは大丈夫だったのに、そこだけやたらとおぶすでした。
■わたしはーモアーナー♪
あ、はい知ってます……
(もう終盤でこの歌なんかい……)
■マウイはどうして石を盗んだのか?
人間に喜ばれるから調子こいていろいろやっていたのは分かったが、石を盗んだのはどうしてだろう??
説明があっても、自分が忘れてる可能性も高いんだが……
結局返したのモアナやし……
■おばあちゃん、エイにトランスフォーム!
超かっこいい!
うそです!まぁ当然の如くのお涙ちょうだいだったけど、頂戴されましたわ。
■ユアウェルカニの登場
カニが、シリアスな中で登場してきたがPOPすぎてどん引き。歌もなんかちょっと、引くわぁ……と思っていたら
クラブモードになってからヴィランっぽさが増してすげぇ良かった。
サイケな感じは「プリンセスと魔法のキス」のファシリエにもあったあの奇妙さ。とても好きだった。
■最後、マウイが突然戻ってきた感すげぇ。
どういう心境の変化なのかサッパリです。
それまでにモアナに対する同情なのか愛情なのか知らんが、そういうものを感じているシーンが盛り込まれていたり、
モアナを一人大海原に置き去りにした後悔みたいなものが見え隠れしていたら「おお!きた!」というカタルシスがあるものの
実際は散々言い争って、中学生男女の喧嘩みたいな感じで別れて、結局成長しているのはモアナだけでしたという印象を受けていたんだが(モアナもたいがいな部分はあるが)
マウイの承認欲も収まらないまま、モアナみたいな小娘の言う事に納得もしないまま、居なくなって、またサッと戻ってくる……意味が……わからん。
■モアナ、表情とか声とかかなりラプンツェル
冒険心いっぱいなところもそれっぽい。ただ、ラプンツェルよりは精神的にも大人。
■虎太郎、とうとうDギャグに飽きる
先が読めてしまい「あぁはいはい」という気持ちになってしまう。
自分が大人になったからなのか。思春期に少年から大人に変わったからなのか。←古
■鳥がうざい
自分は、「そいつ切っ掛けで」トラブルを起こす、頭の悪いキャラクターが死ぬほど嫌いだ。
さらに見た目が可愛いと完全に国士無双。最強に嫌いなキャラクターの出来上がりである。
(例)グレムリン、アラジンのアブーなど
後半ソイツのおかげでどうのこうの、誰かが助かるとかあっても許せない。
……と、話は脱線したわけだが、今回モアナにも相棒の頭の悪い鳥がいた。
あんなのね、もう食っとけと。食料にしないやつとするやつの、何に違いがあったのか?あと豚もいた気がするが、あれも邪魔なので早めに食っとけ。←腹ごしらえ推奨派
■マウイのなぞ
「閉じこめられてる」と言っていたが、誰に???説明あったっけ・・・。
マウイを閉じこめておけるならそいつが最強なんじゃね?
「俺泳げないんだ」のちに泳いでましたが、嘘なの?ほんとなの??
■尾上松也すごいいい!
驚きました、尾上松也。マウイの声はもっと太い方が良いと思ったものの、あれで太かったら濃すぎるのかもなぁとも感じたので
演技力もあり、とても良かったと思う。
■おばあの夏木マリは……
ゆばーば。
■濡れ濡れのモアナ
かわくのはやい。
■めずらしくお母さん健在
Dアニメの定番「母なし」の条件をぶっとばしたモアナ。
母親がいないから成長しないといけない、という強制的な成長過程を取らされてきたプリンセス達の境遇を乗り越え
母親にも、おばーちゃんにも見守られて、少しづつ大人の階段を昇ります。
しかも、モアナもちゃんと島の状況などを理解して成長しているところがすごい。感動した部分である。
一方で、そのモアナの成長はやたらリアルだ。父親から説き伏せられ、母親から教えられ、自分の本音を押し殺してでも周囲に目を配るモアナは、まるで現代社会に生きる大人そのものである。
そのあたりはファンタジーというよりもかなり現実的な印象を受けた。そのせいで、いつもの「天真爛漫!アタシは○○をやりたいの!
」というディズニープリンセス作品とは一線を画した作品だと感じた。
■毎度おなじみのパパ!
ディズニープリンセスに毎度おなじみ、娘を大切に思うが故の分からず屋のパパが今回も登場!
■マウイの刺青
誰があれ入れてんだろうと思ったけど、勝手に浮き出てくると聞いてなっとく。
■とはいえモアナだってDプリンセスです
※実際にはプリンセスではなく村長?らしいが
皆がワーワー言うてる中で、あえてがっつり否定される事を言う(やる)ディズニープリンセスの黄金パターンも健在。
皆が「あの子何やってんだ……」という理解を示さない状況を本人が打開させる(見返す)展開です。
なお、否定される時にはそこから「パパは(村の人、義姉、母親などに変換可)わかってくれない!」化するわけです。
すでにお約束すぎて安心感すらある。
■とうとう恋愛すら排除しました。
すげぇ潔さだ。
個人的にはマウイ(神様)との愛情のはぐくみとかおもろそうだけど、広がった風呂敷が仕舞えなくなるな(笑)
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ということで、今回見た結果、いまいち物語に入り込めず……という感じでした。
つーのも宗教観というか、世界観というか、ちょっと恥ずかしくなってしまいあかんかったなぁ。
レリゴー姉さんに引き続き、いまいちハマらなかったプリンセスシリーズ。大丈夫じゃろうか、自分。
映画ではないが、ディズニーのテレビシリーズの「エレナ」というプリンセス?が見た目すっごいかわいい。
ジャスミンといい、オリエンタルな感じが入るととたんに美女度が3割り増しじゃ。
つーことで★★☆☆☆ほしふたちゅ。
見て損は無いけど、もやもやが多すぎる。