下衆なマニヤの有神論

小説を書き続け(途中絶筆したが)十云年、自分の力が如何程のものか試したい。

【創作・小説】小説をアップしました

このところ出張が多く、深夜にホテルに戻ってPCを開いてちゃっちゃと作業してたら意外と進んだので、初めて「カクヨム」に登録してみた。

どこに投稿するか悩んだが、「なろう小説」と言われる分野はよくわからないのと、このブログの「はてな」が運営に関わっているとのことで「カクヨム」を選んでみた。

 

kakuyomu.jp

 

先日書きあがった「IM」を読み直すために、頭をフラットにしたいと思い、いろいろ考えていたネタで、出版社へ投稿まではしないかな……というものをいくつか組み合わせて書き出してみた。

どちらかというと趣味で楽しく書きたかったため、普通は付けない題名にしたり「タチ」「ネコ」の解りやすい名前(適当に付けたともいう)で愛着が沸いたりと中々面白く書いている。

小説の紹介文は適当だ。すみません。とにかく題名から察する通りのそんな感じのアホな内容です。

公開した一章が400字詰め原稿用紙で6ページ分。この調子で書き進めてたらすでに17ページを超えてもうた……。

目標は「アッサリとわかりやすく、100ページくらいにおさめる」だったが目標達成は難しそうだな(笑)

まぁ、今回は楽しんで書きたい。そう思う。

 

【創作・小説】書きあがったああぁぁぁ!!!

2016年8月29日(暫定)から書き始めた小説「MT」が本日書きあがった!小学校を改装したカフェでがっつり20ページくらい書ききった。

まぁ、これから頭をまたフラットにして読み直して修正していくわけだが、とりあえず一旦すべてを書ききった……ああぁぁぁ!!!やり遂げた感すげぇ。

BL小説「IM」400字詰め原稿用紙 145ページ 計46677文字。

投稿しない用の、サラッとした内容のやつを趣味で書いてアップしようかと考えているがどうかわからん。←書けよ

何せ、普通に書きたいネタが多すぎる!!

皆さん、書くときの資料ってどうしてるんだろう……。昔時代小説を書こうとしていた(実際ちょっと書いていた)が、すげぇ量の資料が家にある。

それを考えたら、色んな内容で(学校がテーマでも、会社でも仕事でも)書くなら知識が必要になると思うが、そういうのどうしてるんやろか。

ちなみに自分はどっぷり世界に浸かってしまうので、資料を買うのが基本であとは図書館や資料館のその場で調べまくってコピーして帰る。

今、次に書こうとしている農業がやたらと増えてきたがむしろ農業に興味を持ってしまい逆の意味で妨げになっとる。

 

さぁ、前向きにいくぞー。

【創作・小説】湧き上がるネタ!ネタ!ネタ!

2017年ももう1か月が過ぎようとしています。いかがお過ごしでしょうか。

 

自分は、スマホが壊れました(5カ月ぶり3度目)。格安SIMなので代替機は無い。

その為Wi-Fi環境でのPC以外での、他者との連絡が一切つながらない。

会社にはそれを報告したけど「ふーんあっそ」みたいな対応をされた。

あ、いや、別にそっちから連絡されるようなミスを自分はやらかしませんので大丈夫なんですけどもね!!という気持ちを抱きつつ、同僚と部下にも謝罪。

サーセンGmailで頼むわい……という情けない状況。まぁしゃーない。

 

そんな中、やはり小説の読み進めとともに創作が捗るわけです。

なんとなく「新しいネタ欲しいなぁ」と考えると、ガンガン湧き出る妄想力。スランプの時なんて何にも出ないし、久々にこうやって小説を書き始める前までは考えても話として成立しなかったのに

一旦書き始めて「想像力」が満ちてくると、ここまでいろいろなアイディアや発想が出てくるもんなんだなぁと痛感している。やっぱり、やってみること、続けることって大事ですね。

ちなみに自分は常にペンとノート(KOKUYO 測量野帳)を持ち歩いている。

そこにはどんな事でも書き留める。思いついたネタもそうだし、自分があまり使用しないような表現で関心したものがあれば書き留めるし、聞いた話で面白かったものなども書き留める。「萌え」につながる動作や状況、環境なども書き留める。

とにかく自分の発想の刺激になるようなものはすべて書き出すようにしている。

スマホにぽちぽち、というのもやったけど、それよりももっと「絵面」で思い出せるのがノートに書き留めるほうだな。思い出せるし、心に残る。

おすすめです。

 

んで、創作自体は着々と進んでいますが、どこに投稿するかはまだ決まってない(笑)。

【挨拶】新年 明けましておめでとうございます。

年末年始に休みなどない、芥文亭です。

とはいいつつ、プライベートも色々やってみた。

 

とりあえず日本海側へ移動して、寺社仏閣を巡った後、そこそこの宿で温泉に入った後執筆してみた。

やはり、入りはまず雰囲気からだなと痛感!筆(PC)が進む進む!!

畳の上に置かれたベッドにごろごろしながら、布団の上にPCを置いてキーを叩いてみる。

進むというか、発想が豊かになるのがいいな。伊豆の修善寺の宿に泊まっていた夏目先生も、筆が進んでいたんだろうか……と思いを馳せる。ファミレスGで煮詰まっているので、新たな逃げ場(笑)を模索したい。

 

 

 

さて、書いているBL小説だが、2作目に書き出した方が終わりに近づいてきた。多分あと50ページくらいで終わると思う。

どこに投稿するか今から考えるわけだが、やはり出版社の傾向をきちんと見ないといけないんだろう。(出版社にも、作家さんにも失礼にあたるかと思う)

……が!!!!

影響を受けやすいタチなので、本当に悩む!嫌だ!読みたくないし見たくない!!

避けていたジョジョも昨年、とうとう避けきれず……むしろ興味がメーターを振り切ってしまい、3部までコミックで読んだ。(アニメをしているらしい4部を読まないところがミソ)

その結果、フィギュアが部屋を埋めることになった。

 

だからいやなんじゃーーーー!!!おもろいもんは、だからいやなんじゃーーーーー!!!!

心奪われるからいやじゃ!!!

 

 

ということで本年の目標

◆小説を投稿(総評をいただけた場合は、それらも公開したい)

◆投稿したうえで、精進する

◆香港に月1くらいで行く

を掲げて一年をすごしたいと思う。

【ネタ】職場の便所戦争について考えた

寒さが身に染みる昨今、いかがお過ごしでしょうか。

自分は元気に(普通の)仕事に勤しんでいるが、職場で少々気になることがあるため今回はそれに言及したい。

 

職場のトイレについてだ。

職場のトイレのいわゆる「個室」に関して、非常に気になる攻防戦が繰り広げられている。

個室を使う事に対する抵抗だの遠慮だのではない。物理的に気になることがある。

個室のトイレに座ると、自分の視界左側(壁)にやたらと目立つ汚れが現れる。

鼻糞だ。

左側が擦り付けられた鼻糞に汚染されておるのだ。

右を向けば、純白で輝き放つ扉があり、一方左を向けば擦られた鼻糞が流星の如く視界に降り注ぐ。

「いい大人が何やってんだよ、汚い」

と思いつつスルーしていたが、ある日突然それは明らかに増加し、左壁を覆いつくさんばかりに(言い過ぎ)増殖し続けた。

そこで初めて職場でその話が出た。失笑しながら部下が話をしている。

「ちょwwwwまたwwwww増えてんだけどアレwwwwウェッウェッ」

「なんなんwwwあれwwww」

ということで自分も馳せ参じずにはいられず、部下と推考するのだが、そもそも100人を超える社員が在籍している。

一方で自分が利用しているトイレのしかも個室を利用する人間はある程度限られてくるが、正直言って面識のない人も多すぎるため特定には絶対に至らない。

そもそも、特定したとして突撃するなど絶対に無理だ。

同時期に、清掃員さんがそれに対して怒り心頭になったらしく、ピカピカに清掃した左側面に張り紙で「鼻糞をなすらないでください!」という掲示がされた。

自分は、便座に座りそれを見る度に笑いをこらえるのに必死だった。

 

しかし翌日、その掲示は撤去されていた。

撤去された理由は不明だ。しかしおそらく、清掃員の上司から何か言われたのだろうと思われる。

しらじらとした胡散臭い左側面を見て、「上司(あんた)がなんぼのもんだ、掃除をしているのはアタシだよ!」というおばちゃんの悲しい叫びが聞こえた気がした。

 

そしてそれから約1週間、また犯人(ホシ)は動き始めた。

始めはペーパーホルダーの下部から、そっと姿を見せる鼻糞。そこには日本の失いつつある「恥じらい」という奥ゆかしさすら感じる。

そして少々主張を強めてくるのはお転婆な鼻糞だ。とはいえまだそこまで目立つほどではないが、そうやって増えはじめると一気に増殖していくのがいつものパターンである。

やがて鼻糞に侵食されていく左側面。

さて、ここまでくると自分は「どうして、ほぼ名指し状態で“鼻糞を擦るな”と掲示されたにも関わらず、再犯するのか」という事を深く考えずにはいられない。

座って鼻をほじくるだとか、ティッシュもあるのにわざわざ擦るなどの悪質さは、もう「癖だから」では片付けられないものがそこにあるはずだ。

そして考え尽くした結果、自分は答えに辿り着いた。

 

おそらく、自分の在籍するビルの所属する階に設置されたトイレ個室の左側面は魑魅魍魎がやってくる鬼門なのだ。

それを封じられるのは、わが社のAさん(仮名)の神聖な鼻糞しかない。

Aさんはきっと、魑魅魍魎とにらみ合いながら己の鼻を穿り、掘削機さながらの動きで鼻を犯して

「えいやっ」の掛け声とともに左側面へそれを塗りたくる。

多少狼狽える様を見せる魑魅魍魎だが、3つ目がぎょろりとAさんを向く。

「これはならん」と小さく呟き、右の小指を高々と掲げると、躊躇なく右の鼻の孔に突っ込み、中から黄金の鼻糞を引きずり出す。

3つ目にめがけてそれを擦り付けると、僅かな声を上げて消滅する。

Aさんはしばし左側面を睨みつけ、魑魅魍魎がまた姿を潜めたのを確認すると、溜息を吐いて半立ちになりケツを拭いた。

その姿は、ただの企業戦士とは言えない威圧感を漂わせている。

 

ある日、Aさんは違和感を感じトイレの個室に駆け込んだ。Aさんの目の前には、左側面の封印が説かれた真っ白な壁面が浮かび上がっていた。

そして心無い「鼻糞をなすらないでください!」という掲示を発見することになる。

魑魅魍魎が……魑魅魍魎が……ッッ!!!!

Aさんは唇を噛んで、即座に左の鼻に指を差し入れた。

 

 

 

今日もわが社はAさんのおかげで無事、企業として存続している。

【趣味】映画「シークレット・オブ・モンスター」鑑賞

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公開前から予告を見て、楽しみにしていた「シークレット・オブ・モンスター」を公開初日の朝イチで観てきた。

映画『シークレット・オブ・モンスター』公式サイト

<あらすじをヤフー映画より転載>

哲学者としても著名なジャン=ポール・サルトルの短編小説「一指導者の幼年時代」をベースにした心理ミステリー。ベルサイユ条約締結直前のフランスを舞台に、アメリカからやって来た政府高官の幼い息子が、「独裁者」というモンスターへと変貌を遂げる謎に迫るさまを描く。1918年、ベルサイユ条約締結のため、米政府高官が妻と息子とともにフランスに送り込まれた。まるで少女のように美しい息子だったが、終始不満を抱え、教会へ投石するなど、不可解な行動や言動繰り返し、両親は頭を悩ませていた。周囲が心配する中、少年の性格は恐ろしいほどゆがんでいき、やがて彼の中の怪物がうめき声を上げる。少年の母親役に「アーティスト」でアカデミー助演女優賞にノミネートされたベレニス・ベジョ。少年役に本作が映画デビューとなったトム・スウィート。監督は「メランコリア」などで俳優としても活躍するブラディ・コーベット。

 

自分が「公開初日の朝イチで観たいとまで思った予告」で惹かれたポイントは以下だ。

第一次世界大戦が終わった直後の話である。

◆男のコが超カワイイ。というか美少年で女の子に間違えられるシーンがある。(それほど美少年)

◆鬱屈したものが全体に漂っている

◆なんか難しそう

 

ということで、実際に見てきた結果……ネタバレありで書きたい。(観るつもりでいる方はこれを見ない、または鑑賞後に見てほしい)

 

【全体的な映像など】

・全体的な空気感がよどんでいるのは、戦争が根底にあることを考えると妥当である。

 主人公が住んでいる町の住人の誰もが真っ黒の服を着ている事(それどころか馬も積み荷も黒い)が、鬱屈した雰囲気をより盛り上げていて良かったと思った。

 一方で空が青く澄んでいるのが美しく、主人公のやり場の無い怒りや不安、一方で愛されたいと思う純粋な心象表現なのかなぁと感じた。

・音楽の迫力がすごい。むしろ、凄すぎて内容を食っている部分があったように思う。

 

【話の内容など】

・ホラー?サスペンス?謎解き?的な予告と、宣伝文句。

 しかし実際は、「アメリカからフランスに連れてこられて友達もいなくなっちゃったよ!言葉も分かんないし!ノーブラ女家庭教師とパパは怪しいし、ママは自分を愛してないっぽい!もうやだ!しかも女に間違えられる!唯一甘やかしてくれた召使はママが解雇したし、ぼくキレた!裸にガウンで大人の前に出てやる!←違」という子供の我儘と癇癪に振り回され、疲れて愛し方も分からなくなり、子供と接する事を放棄してしまった親子の心温まらないヒューマンドラマです。

 壮大な内輪もめを延々見ている気分。美少年だけが唯一の心の支え。

・主人公の名前が発覚するのが、終盤15分くらいじゃなかったか!?衝撃的。

 それまで誰も彼の名前を言わなかったような…。勘違いだったらすまん。

・予告では主人公が「独裁者」になった原因は何か?というのが全体的な話のポイントにされていたと思うのだが、主人公が「独裁者」なのかなんなのかが全然わからん。そもそも「独裁者」というだけではいいのか悪いのかわからん。「独裁=悪」という考えを元に話が作られてないか?独裁が悪なのではなくて、独裁を貫くと結果的に破滅になる例しか無いのではないか?など、鑑賞後頭をぐるぐるしてしまった。

 超終盤で主人公が、総統として迎えられ熱狂的に支持される姿が映る。ひげ面の男に向かい、観衆が熱狂的に主人公の名を呼ぶシーンで初めてこっちはそれがあの美少年の慣れの果て(笑)だと気づく。その衝撃と、たったそれだけのシーンで「独裁者」と言って憚らないこの作品が恐ろしい……。

 これだけでは独裁者かどうかわからんから、探る気持ちにもならないし、がっつり切られるような終わり方は正直ポカンとしたままついていけなかった。

 そこに残ったのは、「あの美少年どこに行ってもうたんや」というこっちの切ない気持ちだけだった。

 

なんか、リピーターが激増!でどうの…というのが公式のうたい文句の一つらしいけど、本当にリピートしている人はいるのか??リピートしたら何か気づかなかった重大な事に気づけるのか?

見ていた時は「あー、こんな対応したらあかんわ」とかいろいろ考えていたけども、正直終わった後の感想は「内輪もめ大変やなぁ」しか無かったからな。

 

★☆☆☆☆ 星ひとつ……

観た事を後悔するレベルではない。美しい映像も美少年も、映像表現も良かった。しかしいかんせん「独裁者」の部分がひっかかり何とも言えない。重要な部分を見逃しているようであれば教えて欲しいレベルだった。

で、これを書いた後他の視聴者の感想を見ていたら「博学な人なら解るけど普通の人にはわからない」的な感想がちょいちょい見受けられて噴飯ものだ。それを書いている人に、明確な答えを載せている人は一人もいない。

一方で、自分はド単純な頭なので博学でもなく分かってないんだろう。それは自覚している。

【趣味】映画「怒り」鑑賞

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どうも、虎太郎です。

先日映画「怒り」を鑑賞してきたのでネタバレとともに感想を言いたい。

「怒り」の李相日監督作品は、2010年に「悪人」を鑑賞した。当時九州にいたのだが、福岡の見知った景色が映るとテンションが上がった。安っぽい人間だ。

その時の全体的な印象は、海をとても感情的に映す監督だなぁ、というものだった。海上の冷えた空気、避ける事も出来ず灯台になだれ込む寒気……以前自分は映画の「パフューム」が好きだと書いたが、どうやら匂い立つ映像が好きらしい。

一方で「悪人」そのものの感想としては「馬鹿だなー、ちゃんと出所してからマトモに生きろよ、罪を償わない奴にマトモに生きられる訳がないだろ」と思う情の無いもので、映像や演者の凄さに圧倒されつつもいまいち感情移入はできなかった。

さてその李相日監督の「怒り」は、自分にどんな思いを抱かせたのか感想を書きたい。

 

<鑑賞条件>

◆鑑賞人数:一人   ◆時間帯:夕方

◆館内状況:観客5割 (うち男女比1:4)

◆原作:未読

<ざっくり>殺人事件の犯人(男)が逃走し全国に指名手配される中、同時期に日本の3か所で同じく出自不明の男が現れ周囲の人と関係していく。

 

さて、まず原作を未読である&なんの前情報も持っていなかったため、頭が真っ新の状態で鑑賞してきている。これを読んでいる方で「お前何言ってんだ?」と思う事があれば申し訳ない。無知が成した愚考であるためご容赦願いたい。

 

●千葉編に関して

①千葉……?

 まず、現場が千葉だという事を知ったのは鑑賞後、作品について調べていてからだった。観ている時は、千葉だと全く思っておらず、なぜか北陸~東北くらいの頭でいたため、愛子の服装を見ているとやたらと「寒い!寒いなこれ!」と思い込んでいた。千葉であることの説明や映像が無かったように思うが、千葉でないといけないというわけでは無かったのだろうか。

②登場人物が腹立つ 

 仕方ないのだ。仕方ないと思いつつも、そして可哀そうだと思いつつも、また一方で愛子を純粋で愛しいと感じつつも、正直言って腹が立った。MAX腹が立つのは愛子を呼び捨てにし、愛子の父を「おじちゃん」と呼ぶ女だ。他人様の事情に勝手に入り込んで、勝手に愛子に田代の話をするなどひどすぎないか。また、父親も田代が殺人事件の犯人じゃないかと疑うのはいいが、それを愛子(ちょっと頭が弱い)に話をするのは「正気ですか!」と言いたくなる。それを聞いた愛子がどう思うか、どう行動するか、自分の娘なら解るだろうに。まぁ、分からなかったから娘が家でして風俗に落ちるまで何もできなかったのかもしれないが。

 本来であれば、自分で田代の指紋がついたものなどを入手して警察に持ち込んでみるのが得策だと自分は思う。異変に気付いた犯人が逃走することも考えて、あくまでもひっそりと動くべきだ。全員がワタワタ、オタオタしていたのに非常に苛立った。

 愛子はただ単純に「見た目はオトナ!中身はコドモ!」というよりも極度のぶりっこ(死語)という感じが漏れ出ていてイラついた。

③田代が自分の話をした意味が解らない

 自分の事を喋らない田代。周りを巻き込みたくないから、自分の事を喋らない。しかしそれなら、愛子に過去の話をする必要は無かったのではないか?冷たいようだがその覚悟があるなら一人彷徨って逃げていればよい話である。だが、人間というもの愛情を欲してしまうわけで。だからこそ田代は愛子に過去の話をしてしまった。

 しかしだ!本来であれば、愛子がちょっと弱い子だという事を鑑みても、父親と一緒にいるところできちんと話をするべきではないだろうか。愛子に話をしても、何も動くことはないし解決もしない。ということは話をした意味も無い。むしろ愛子づてに父親に話が漏れるというリスクを負う事は非常に恐ろしい事だと思わなかったのか?

マツケンはいい男だ

 指名手配の絵に絶妙に似ていたり、似ていなかったりするがいい男だ!

 

●東京編に関して

①東京……?

 千葉編に引き続き、坂の多い描写を見ていて勝手に横浜あたりだと思い込んでいた。まあ、横浜あたりであれば東京との差は微小なので問題ではないのだが。

②優馬と直人の出会いとセックス

 ゲイである優馬が、ハッテンバで直人に出会って強引にセックスするわけだが……あれは「諦めを中心にした合意」であると考えると辛くなった。直人は本当に嫌だった時の抵抗の仕方でもないし、ガチであんなんやったら殴り合いの喧嘩になる。あれだけの成人男性が組み敷かれて易々とやられるわけがない。BLでもあるまいし。←DISではない

 そこで直人の諦めが浮上してくる。自分の人生にも過去にも、全てを捨ててしまっても構わないという気持ちの時、自分を欲するものがあれば、それが一時の逃避だとしても縋りたくなる。

③優馬の家

 すげーマンションに住んでるな優馬。セックスアンドザシティを彷彿とさせるセレブっぷり!勝手に推定、家賃35万。そこに上がり込んで普通でいられる直人がすごい。

④優馬とお母さん

 始め、優馬はお母さんの病気に向かい合うのを拒んでいた感じがする。病室で出会い系アプリを弄るのも、迫りくる現実からの逃避ではなかっただろうか。しかし直人が現れ、自分の母親の話に耳を傾け、また母親が信頼をして笑顔を見せる姿を見て、しっかりと前を向き、現実を見るようになる。直人と出会わず、ただ逃避をしていたらと思うと、まだ母親への気持ちは救われているように思う。

⑤コンビニ飯が水平に持てなくてモタモタする綾野剛

 むっちゃかわいい。ただし、綾野剛自体は個人的好みから外れる。また、直人のあまりシャッキリしない具合も好みから外れる。

⑥過去を話さない直人

 「どうして過去をちゃんと話さんねや」シリーズの直人。しかし、直人の場合は気持ちが解る。自分の先も短く、未来に責任が持てない。また話せば同情を買い優馬の気持ちに無用の変化を齎す可能性がある。そんな事を引き起こすくらいなら「ただの自分」というものを見てもらいたかったのではないだろうか。と、自分は感じた。

⑦高畑さん……

 女優の高畑さんが出てきた。まぁ、直人との疑惑の人なわけだが、アップになった時に黒目コンタクトが異様に見えた。もっと純粋そうな印象にした方が良かったんじゃないかなぁ。どうして黒目コンタクトなんぞ入れたんだろうか。不自然だ。

⑧最後

 泣きながら町を歩くブッキー。あんないい男がワンワン泣いてるのに、誰も振り返らないし素通りしているのに違和感だ。リアルにしろとは言わないけど、他人から見られる自分などお構いなしに感情をあふれさせたシーンなんだから、もっと周りからじろじろ見られても良かったと思う。

 それにしても、自分が直人を信じられなかったばかりに、直人の遺品を一つも持たない優馬の辛さはいかばかりか。自業自得とは言え悲しすぎる。

 

●沖縄編に関して

①海がきれい!

 「悪人」の時から思っていた、李監督の海描写の美しさが遺憾なく発揮されている。黒くてキッタネーのはヒッピー風の森山未來だけだったため、暑さはあまり感じなかったが爽やかさが素晴らしかった!

②設定がよくわからん

 タツヤくんが酒を飲んで泥酔するシーンで、「あれ?この子たち何歳?」と思い始め気になり悶々とし始めた。高校生くらいかと思っていたが、成人なのか?成人にしては子供っぽくないか?

 また、居酒屋で子供が普通に飲んで泥酔している感じにも違和感を覚えた。根本の人間の設定が分からないから、展開のどこに「違和感」を覚えるのが正解なのか非常に戸惑った。高校生なのであれば、制服なのか、または勉強の話なのか、せめてそういうところを入れてほしいと思った。

③泉が無防備すぎる

 これ言い出したらもうアレですけど。島に住み着いている謎の男の所に土地感も無いのに一人で通うってどういうことなんですかね。「女としての危機感の無さ」といより「人間としての危機感の無さ」が気持ち悪くてたまらんかった。今時子供でもあんな無防備さらさねーよと。そしてその後の事件を引き起こすための道具が「安易な少女の人を信じる純粋さ」というのが安っぽくて腹が立った。

 それらは結果、泉本人が嫌悪する母親にも繋がる「性差」を露呈することになる。

④すずちゃん

 すずちゃんはすごく可愛いと思ったが、端々に感じるぶりっ子(死語)が気になるため、別にすずちゃんで無くても良いのではないかとおも……ウッ頭が……

 もっと普通の顔で、演技力のある舞台女優みたいな子の方が説得力出たように思うなぁ。すずちゃんは本当に可愛いので、例のシーンでも「可愛いから襲われます!」と思えてしまうのは自分がゆがんだ見方だからか?そうじゃない、誰でも、どんな人でも事件に巻き込まれる可能性があるという部分が薄れているように思えた。

森山未來

 やたら男くさくなっていてびっくり!山田孝之を彷彿とさせる変化に驚いた。そしていい感じの狂った様子。

 しかしなぁ、この「サイコパス」的な表現がなんかなぁ……。別に森山未來の演技がどうとかいうわけではなくて、突然宿を壊して「さあ発狂しましたよ皆さん!」的な展開に首をひねる。それまで、実に微妙な心の動きを描いていたのになんだか勿体ない……。

⑥沖縄問題

 米軍基地はんたーい!の活動を少しではあるが描いている事に驚いた。あんな感じで、本当に現地でも反対運動をしているのだろうか。

⑦沖縄問題2

 そこにもってきて米兵のレイプだ。正直、先述したが泉の危機感の無さにウンザリという事もありつつ、タツヤはどこにいっとんねんという気持ち悪さ。

 タツヤ、泥酔してるなら動き早すぎだろ。どうして大声で名前を呼ぶ泉に反応しないんだ。展開に悪意がありすぎだろ。最終的に泉よりも先に公園に辿り着いてたって何それ。いや、もうね、タツヤは後悔して然るべきだと思う。

 で、泉に関しては居酒屋で「最終便には間に合う」と言っている時点で、はぐれたらまずはフェリー乗り場で待っておくとかすればいいのに……(距離は不明)。なんかいろいろ、可愛い女の子を悲惨な目に合わせるためのお膳立てをしすぎてムカムカする。

 

●全体

①指名手配のモンタージュ

 綾野剛に似てる割合が8割wwwwと思って見てたけど、後から調べていたら〇〇編ごとにモンタージュを用意して、疑惑のある男性演者に微妙に似せるようにしていたらしい。すごい。それにしてはマツケンだけ顔の系統が違うから、正直マツケンへの疑惑はあまり無かった。

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【総評】★★★☆☆

「怒り」とは何に対することだったのか、というのがベタに考えられるが、まぁ「自分への~」とか「相手の~」というのはよくわかる。一番不明なのはしょっぱなの殺人を犯した家に大きく書かれた「怒」の文字だ。何に対しての怒りなんだろう。

世間への怒りだのなんだのは語り尽くされてもううんざりなので、犯人(この場合原作者)に明確な答えをもらいたいものだ(笑)。

原作読みたい……。読もう……。