下衆なマニヤの有神論

小説を書き続け(途中絶筆したが)十云年、自分の力が如何程のものか試したい。

【日常】すげぇ利己的な人間を見た

仕事の出張があり、ホテルに宿泊した。

翌日朝、隣接したスタバで一人朝食を取りつつ創作に勤しんでいたところ、客の8割が海外からの観光客であることに気付いた。(そういう土地柄である)

おそらく4大陸くらいは制覇してんじゃないかくらいの人種の坩堝。

そのうち、珍しく自分の近くに日本人(年配男性二人組)がやってきて着座した。

しばらく普通に話をしていたが、そのうち一人がトイレに席を立った時点で残された一人がやたらと隣の若い白人女性二人組を気にし始めた。

若い白人女性は「自分の後、年配者の前」にそこに着座し、年配者よりも先に居た。地図をたまに広げて英語で何かを話し合っている様子だった。

往々にして、海外からの観光客の露出は高めだ。湿度が苦手なこともあり、平気で11月くらいまで短パンでうろついている。

彼女たちも例外ではない。この時期に、タナンクトップに短パンという健康美あふれる姿で長い足を組んでいた。

 

すごいじろじろと年配者が彼女たちを見ている。

「お、すげー見てんなあのオジサン」と思って自分は年配者を観察。すると、年配者はたどたどしい英語で「エクスキューズミー ウエァアーユーフロム?」と声を掛けた。

白人女性たちは、明るく気さくに挨拶を返して答え始める。

正直、自分は興味深々だ。

おじさんはどんな事を伝えるのか?彼女たちはどう受け取るのか?

一体この歴史ある土地の何を伝えたいのか!?

 

――で結局、年配男性はたどたどしい英語でコミュニケーションを取ろうとし続けていたわけだが

内容が「シアトル?シアトルは25年前に行ったよ、マリナーズ知ってる?当時〇〇っていう投手がいたよ」とか言うている。

白人女性たちは明らかに20代前半だ。そんな話をされて盛り上がれるものなんだろうか。

話の内容がどうでもいい感じすぎて正直自分としては「おや?」と思った。

相手の旅が良いものになるようなアドバイスや、質問を受ける感じではない。

話の内容は一方的すぎる年配者の思い出話だ。

逆に白人女性から「どこから来たの?」と聞かれて「OSAKA!」と元気よく答えている。

お前!地元のモンですらないやないか!!!!というツッコミも出そうになる。

戻って来た年配男性の相方に向かって、英語を喋る一人が意気揚々と色々報告をしている。

一方で、女性の一人は欠伸をしたり他所を向いてスマホを弄ったりとあからさまな退屈を見せ始めた。

正直、無関係のこっちもイライラし始める。

「日本語、むずかしい」と女性が笑うと、意気揚々と彼女らが聞いてもいない日本語のレクチャーを始める。

女性は付き合ってあげていたが、苦笑いで「ムズカシイ」とつたえてくれている。

 

この辺で、自分の苛立ちは結構な感じになっていた。

度をする女性たちの為というより、年配者の満足のためだけに彼女たちは利用されてんじゃないのか??


しばらくして二人は地図をしまい、バイバイを告げた。年配者はなぜか一緒に写真撮影することを求めた。

気のいい女性たちは写真に応じて笑顔でカメラに収まる。

で、二人が去ったあとに年配者が言った。

「いやー、よぉ喋ったわぁ。話しかけりゃ9、付き合うてくれんねん」


これ聞いて「だったらおまえ駅前店留学行ってこい」とおもわずには居られなかった。

日本人としての恥ずかしさもある。

どうして、彼女たちが地図を広げて話しあっているところを遮ってまで自分の喋りたいという欲求だけを解消しようと思ったんだろう。

何も考えてないんだろうけど。


道頓堀とかのほうがもっとノリのいい海外勢観光客おるやろになー。