下衆なマニヤの有神論

小説を書き続け(途中絶筆したが)十云年、自分の力が如何程のものか試したい。

【趣味】映画「検察側の罪人」鑑賞

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http://kensatsugawa-movie.jp/sp/index.html

ジュラシックワールド見ようと思ってんのに、なんども間違えて違うのばっかり購入してまう虎太郎です。
つーか、現地に行ったら違うの見たくなるんですわ。
ジュラシックワールドを見れるテンションってどんなんやろな。うーん。
みたいから絶対見るけど、なんかまだ心の準備ができてないんよな。

つーことで、他の映画の度に予告で気になっていた「検察側の罪人」を突如観ました!
予告でキムタクが「検察官でいる意味がない!」と二宮に向かって言いながらデスクを手でバシーン!とたたくんだが
そのシーンの度に「ちょ、待てよ!」という残響が聞こえてきてしまい思わず笑いが出そうになる。真剣なシーンだろうにごめんキムタク。

しかしそのおかげか、インパクトは大きいもので、話もよくわかんねーけどちょっとチョマテヨが観たいという気持ちになった。
つーことで観ました。


そういえば、振り返っても自分はキムタク主演のドラマを観たことが無い。
そもそもテレビを観ないというのは置いといて、どんなに話題になろうが「キムタクだからドラマを観る」ということは絶対にないし
たまたま観ていたらハマッたということも無い。

つーことでおそらくキムタクへのイメージは物まねの「チョマテヨ」とか昔観たSMAPの番組のコントくらい。
演技に関してはほぼ純粋培養といっていいほど、キムタク初見です!!イェイイェイ!
そういえば二宮くんもだな!

つーことで、特になんの偏見も思い入れもない俳優へ対する視線を赤裸々に語っていきたい。
毎度の事ながらネタバレへの配慮はありません。


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■演技や存在感に重みは無いがわるくない
 さてキムタク。始めの教官の講義をしている姿はあまりサマになってなかったかなぁ。
 やや上っ面というか、うすっぺらい感じというか……微妙なチャラさを感じるんだと思う。
 その理由としては、やっぱり若々しいわけですよ。どうしても。風格のある中年俳優がやるのとは説得力が違う。
 キムタクのせいだというよりも、それは仕方のない、年齢や経験が作り上げる部分だ。
 しかし、見てる内にその無駄な若さ(若作り?)とか、そういうのもいい感じに見えてくる。
 過去にとらわれた不安定な男というか、思慮の浅い役が似合う感じもあった。
 言葉に重みが感じられないなぁというのもあったけど、教官時代を覗けばまぁ良かったんじゃないかと思う。

■キムタクのチャリ姿
 びっくりするほどカッコいいっすよ!まじで。
 背中がなかなかかっこよかったと思う。
 しかし、中年の背中には見えず(笑)若々しさが逆に作用してもったいなかったかもしれんな。

■二宮くん
 童顔すぎるやろ……普通に大学生でもいけとる。

■二宮くんが取り調べでがんがん攻める!!
 一見の価値があると思うシーンはここです。二宮君が、犯罪者を相手に徹底的な心理戦で追い込みます。
 「お前にも聞こえるだろ、てめーに殺された人たちの無念がよぉー!」
 みたいなことをまくし立てながら、被害者の写真をバンバンテーブルにおいていく。
 その表情とか、童顔なのに言っていることはえげつないとか、そういう意味での視覚効果はてきめんだ。
 同席していながら、びびって怖がる吉高由里子もよかった。

■一方で
 うすっぺらいなーと感じたのは、その犯人が発狂芸をしたことだ。
 「めめーっ!めめーっ!(訳;まま、まま)」と叫びながら目を向く。
 しかし……そいつは、時効を逃れるまでずっと逃げおうせて、しかも当時の取り調べにも折れなかった精神の持ち主だ。
 昭和の取り調べを乗り越えるってすごくね?今よりもそうっっとうひっどいぞ。
 なのに、童顔検察官の取り調べだけで発狂するってどうなん。
 謎の「めめーっ!」に吹きそうになりながら見る。
 ……どうなん。

■お待ちかね「検察官でいる意味がない!(どん!)」
 3/4くらい進んだ結構重要な場面転換を迎えるところでとうとう登場しました名台詞!
 気持ちは歌舞伎の大向う(おおむこう)だ。
 「イヨッ!待ってました!」「木村屋!」「キムラヤのあんパン!」というかけ声も様になる。←するな
 で、ここで自分はそんな思慮の浅い自分を恥じることになるのだが……
 何がって、これを言ってバシーン!やった後のキムタクの表情がすげぇ、とても良いんですよ。
 自分の中での葛藤とか、最上(キムタク)から見えている沖野(ニノ)のまっすぐな感情とか、そういうのを感じながらも見ない振りをするような
 伏せ目がちの表情。緊張した頬、苦悩するように寄せられた眉。
 ヘラヘラした気持ちでそのシーンを迎えた自分には衝撃だった。
 「お、おう……すげーじゃん、キムタク。ふ、ふーん……あんたなかなか、やんじゃん」という不良少女のような心情。
 これにはね、本当びっくりした。あの顔は忘れられんなぁ。

■月9ドラマくっせー弁護士
 八嶋さん演じる弁護士の小田島とその助手の女性。
 まぁ、この二人がどえらいドラマっぽくてそのへんで熱がどーんと冷めたかなぁ。
 工場の跡地みたいな抜けた空間の奥に、カラフルななんか無駄なおもちゃみたいなものとかもならんだ事務所をかまえている。
 あと、助手の女性がすげぇ派手。
 なんでここは普通じゃだめだったんだろうか。そこまで結構リアリティのある感じで進んできてたのに
 突然アニメやドラマのキャラが入り込んできたっぽくて自分はあかんかった。

■最上がどうして真犯人を殺したのかわからん
 とことん「罰を受けさせる」ことにこだわっていたため、ジャマだった真犯人をぶっころすわけだが
 私刑にするなら、普通に(本当に殺したかったあいつ)を出所させて自分でぶっ殺したほうがよくないか?
 なんであんなやり方したんやろう。
 世間に、奴が処されたということが開示されないと納得いかんかったんやろか。

■沖野と橘さんがラブホテルに!
 どっきどき★
 「でれない!」とあわてる沖野に「あ、清算してないからです」みたいなのをサラッと言う橘さんwwww
 沖野童貞疑惑発生。

■キスシーン
 唐突だと思った。
 つーか、それまでにもうちょっと匂わせる空気があっても良かったんじゃないかと思わなくもない。
 そもそも、退職した女を部屋に呼ぶってもうあきらかにハメたおしたがってますやん。
 女もそこにひょいひょい来てもうたら、もうハメられたがってもうてますやん。
 利害の一致やん。いいやん。←いいんかい

■事後
 なんで上下逆なん?
 そこ気になって、まじめな話してんのによくわからんかった。
 なんだかんだこいつらアブノーマルですよーという感じを出すためなんかなぁ。
 事後に顔を合わせる方向で寝ないっていうことは、実は相手を大して想ってないとかそういう感じなんか?(さらに裏があるんか?)
 と思ったけどそうではなかった。
 あの意味あったんか??うーん、謎や……。

■関係性が謎
 キムタクや、親友、その奥さんが宗教みたいなんにはまってて~とかちょっと意味がわからんまま終わった。
 山崎努とかなんやったん??

■月9再登場
 わっざとらしい変声機使った女がいろいろ事故とかを画策してやらかしとる。
 最後の最後で、まぁこの女が派手に人を殺すわけだが、大勢の人にかこまれたところで決行してるのに
 だれもこの女を写真に撮らない。被害者ばかりにカメラを向けている。
 普通はスクープだと思って撮るだろ、演出にしても一般をバカにしすぎだ。

■おわり
 自分が見ていた映画館では、キムタクが2階へ上がっていくシーンで
 すぐ後ろの席にいた女が「あー、これ、自殺するわ」とか普通に言いやがって
 正直自分は(知るかよ、思ったこと口にすんなぼけが、そうにしか見えへんやないか!)と憤ったんだが
 結局自殺してなくてなんか完全勝利感ある!
 ウェーイウェーイ!と喜びたい気持ちをぐっとこらえてエンドロール。


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つーことで★★★☆☆ 星みっちゅ。だけど3.6くらいか。
良かったです、いろいろ文句も書いたけど(笑)
正義がどこにあるかなんて人によって違うもんだよなということを改めて感じました。
邦画だと政治色がつよくなったりメッセージがダイレクトすぎて重かったりするので正直「うーん」ということも多いけど
こういう骨太なのも悪くないと気づかせてくれました。
ありがとうキムタク!
フォーエバーキムタク!