【趣味】映画「ブリムストーン」鑑賞
どこで知ったのか覚えてないが、昨年末に知った「ブリムストーン」という映画公開をなぜか心待ちにしていました。
んで、年明け二発目に見たのがこの映画。
(一発目一月一日の映画の日に別作品を鑑賞済み)
何で知ったかは本当に覚えてないけど、とにかく「開拓時代のアメリカでやたらしつけぇおっさんが、しゃべれない女の子を徹底的に素トーキングしている話」という認識。
映像がとても美しく衝撃的で、見たさがマックスでした。
公開は(たしか)一月七日ごろ。単館映画なので全国で四カ所しか公開していないという始末。
だが自分はあきらめません。遠出をしてまでも見に行きましたとも。
ちゃんと正規の1800円で、ジンジャーエールをお供にして見ましたとも!
その感想をまとめた。
鑑賞条件;平日昼(昼と夕方しかやっとらんかった)
男女比;7対3、埋まり具合は8割
さて、いつもは100%ネタバレありで感想を言うのだが
今回ばかりはネタバレはなしで、全体的な雰囲気などをしっかり語っていきたい。
いや、でもたまらんで後半ネタバレするかも。
そのときはちゃんと警告しますんで許してください。
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■ド変態親父のロリコン珍道中
女性をストーキングするのは神父。立場上敬虔な感じがするやん。
ところがどっこい、とにかく、ド変態ですわ。
始めはなんかこう「この人にも、女性をストーキングする深い理由があるんやろ」と思っていたが
んなもんねーわ。ただのエロと執着だわ。
女性を追いかけ回すためならどんな手段もいとわない。
始めは純粋な愛だったのだが、彼女の記憶に自分を刻み込む為ならなんぼでもなんでもやりますというど根性に屈服である。
■そしてきもい。
おっさんきもい。
■とある男性が腸を引きずり出されて首に巻かれて死にます。
周囲の人はなぜか非常に冷静。もっとびっくりするやん!慌てふためくやん!
悲しみに号泣するやん!
……と思うがそんなん無い。違和感を感じつつ見てはいるが、腸を引きずり出されている本人もやたら冷静。
「おいお前等すげーな」という気持ちが沸いてしまい思わず半笑い。←最低
本当は涙する場面じゃったろうになぁ。
■ストーキング親父、首を切られたのに復活
それは死ぬやろ、という状況になっても必ず復活。
だからこその「追ってくる恐怖」なわけだが、復活した理由(どうして復活できたか)は一切の説明が無いまま何度も復活している。
謎にするからこその恐怖もあり、一方でずるいという気持ちにもなる。
■豚の屠殺をちゃきちゃきやるシーンで大丈夫かと思ったが
ちゃんと号泣してた。もらい泣きとかよりも「あー、この子にも感情があった。よかった」と安堵。
■豚が人食ってるシーンで
劇場で見ている女性の観客から「ここまでするぅ!?」とやや大きめの声が上がった(笑)
■ならずもの、いい感じやったのになぁ……
まさかのいい感じ。いいやつっぽい。ピンチの状況で登場した彼は
背負った鞍が天使の羽のように輝いており「こいつならやってくれる!」という多大な期待と謎の安心感があった。
しかしな、ド変態親父を前にしたらなぁ……
ならずものなんか、赤子のようなもんだよな……だって相手はド変態親父だからな……。←ド変態親父への絶対的な信頼
せめて、女性の「ハジメテ」は捧げさせてあげてほしかったなぁ。切ない!
■母親にも父親にも似ていない主人公
でも、ちゃんと母親の娘なんだよなぁ。謎やな。髪の色も、顔の造形も全然違う。
■母親も謎
旦那の性行為を拒否しておきながら、後々性行為(?)を逆に迫っていく。
まあ理由は鬼気迫った母親の娘を守りたい一心だったんだと思うんだが。
しかし、旦那に絶対服従のように見えて実際は性行為を拒否したり自分の意見を言ったりと、そんなに亭主関白な感じでもない。
でも自分を押さえ込むことを要求されていた感のある演出。(実際に我慢することの方が多かったんだろうが)
精神が壊れとったんじゃろうなぁ。
■自分を戒める旦那
自分にむち打ち、超きもい。きもくてきもくて笑いが出る。
■腕の間接をゴキって外したあとの回復早すぎる
普通に銃撃ってる。痛そうじゃない。腱とかどうなってるしくみですかね。
■Time is come.(時はきた)
き て な い 。
このセリフをストーキング親父が言う度に頭の中で「きてねーから!」と思わずにはいられなかった。
そして、頭の端っこで橋本真也がちらつくのです。勘弁してくれ。
■娘はまだオンナじゃねーよ!!!
まだまだあまっちょろいガキなんですよ!むち打ちは勘弁してつかぁさい!!!という気持ち!!!!
※※※※※※※※※以下我慢できんのでややネタバレあり※※※※※※※
■父子がめちゃくちゃ巻き込まれ感。かわいそうすぎる。
特に息子。「ばか、そんなんええから立つな!」と思って泣いた。
まさかの展開だった。
■オチにびっくりです。
うわあぁぁーー、幸せにさせたってくれよおおぉぉぉぉ!と叫びたくなる終わりかた。
でもよく考えたら、女性がリズになりすましている必要あったか??
リズが嫁入りするから、そこに入り込もうとした(新しい生活を得るにはなりすますしかない)ということなんだろうが
娼館が燃えた時点ですべてはチャラになるんじゃないか?
だから、男性宅に普通に行って「リズは死にました、だから自分が来たけどとりあえず何でもするから置いて」
と言えば良かったような気がするけど今更だよなぁ。
あの選択さえしてなければ、と思って仕方がない。
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総評★★★☆☆ほしみっちゅ!
話の流れで破綻したところはないし、はじめは心理描写が浅く、色々判明するにつれて
どんどん各々の感情がこぼれていく(露わになる)のは非常に巧みだなぁと思った。
最後は衝撃的で、まぁそれもある意味使い古されたものなんだが
そうなった理由、というのが過去に起因しているのが本当に辛いもんだった。
しかし衝撃が大きすぎて涙は出ずです!
ド変態を楽しみたいかたには心からお勧めします。