下衆なマニヤの有神論

小説を書き続け(途中絶筆したが)十云年、自分の力が如何程のものか試したい。

【日常】知らん人からすげぇ話しかけられる人生を送ってきました

自分には、知らん人から話しかけられない生活というものが、見当つかないのです。


という前書きとともに訴えたいのだが、自分はとにかく知らない人に話しかけられまくる。
多分話しかけても大丈夫オーラがでてるんだろう。しゃーない。


過去を振り返れば、高校生の時分。スーパーに出店していた100均の店のおっさんに
「今度の柔道の大会、本気でやれよ!応援してっから!」
と声を掛けられ「ありがとうございます!死ぬ気でいきます!」と拳を振り上げて答えたが
自分は柔道を一度もしたことがない。おっちゃんごめん。


10代最後くらいに、愛媛の道後温泉にいったら年配者に囲まれ「耳は痛くないのか」とすげぇ聞かれた。
当時荒ぶっていた自分は両耳に大量の、口に一カ所のピアスを開けていたため
地方の年寄りにはものめずらしかったのだろう。5人ほどに囲まれて質問責めにあった。
ピアスだらけの人間見ても怖くないんか年寄り。


熊本にひとりで旅行をしに行った時。
小雨の中、宮本武蔵が修行をしたという山の中の洞窟(バス本数少ない)に行き
(ちなみに近くに夏目漱石も行ったという峠の茶屋があるはずだったが辿り着けず)
丁度バスがきた頃に雨足が上がってきた。バス内には先客でおばあさんが一人いた。
自分もバスに乗車し、後部の非常扉の近くに座して外を見る。
少し走ったところで、山から下る途中、眼下にひろがる熊本市内に大きな虹がかかっていた!
ありがちな半円ではない。地上から虹が生えて、また地上に埋まるように先が消えている。
自分は一人興奮して、でも誰にも言わずに、言えずに、必死にカメラで撮影をしまくった。
でもバスのゆれはそこそこで、カーブも多く上手くいかなかった。
するとバスが停車場所ではない位置の路肩にゆっくり止まり「なんぞや」と思っていたら
バスの運転手さんがマイクで「一旦停車しまーす」と言ったため、ここぞとばかりに撮りまくる。
1分ほど停車して運転手さんの「発車しまーす」の言葉の後に「ちゃんと撮れましたかー?」とマイクで聞かれた。
自分は驚いて「はいっ、はいっ!」と声を張り上げる。
それを見て笑うおばあさん。
笑い返してたら、おいでおいでをされて、おばあさんの席のうしろに移動する。
どこから来たとか、どこ行ってきたとか聞かれ、宮本武蔵の~と答えてたら「あそこはパワーがすごい」とか色々教えられた。
バス後車時に運転手さんに頭を下げてお礼をいい、行こうとしたらおばあさんにまた呼び止められ
「いきなり団子たべるなら美味しいところがある」と連れていかれ、なんと奢っていただいた。
座るような店じゃないため買ってはなれてから立ち食いだが、本当に美味しかった。



そんで本日。知らない人との会話3時間という最長記録を達成(笑)。なんじゃこれwwwwww
また後日談書くが、舞台「Hedwig and the angry inch」の為に上京しており、
帰りの夜行バスを4時間程待つため、ファストフードに入って創作に勤しんでいた。
すげぇノッてきたぞ!すげぇ書ける!というタイミングで、なんと肩を叩かれた。
イヤフォンつけて音楽聞きながら完璧な創作体制だったのに……
顔を上げたら、隣の席のおばさん(推定65)だった。
「それ、なんですか?」と聞かれ、『えっ、18禁のエロ小説です』と思ったものの本当に混乱し
完全にきょとんとしてたら「それパソコンですか?」と追加された。
「いえ、スマホにキーボードを繋げてるんです」
「いいですねそれ、スマホも大きくないですか?」
「そうですね、一応スマホのサイズの中で最大級らしいです」
とかいう話から「私今ヒアルロン酸を打ってきたの。吸収されるらしいんだけど」と切り出され
「えっ、どこにですか!すごいっすね!」と反応したのがおもえばきっかけだったな……

{おばさんの話し}
ヒアルロン酸打ってきたの→そこのジムに行こうとおもったら8時で終わってた→あなた健康そうね!→ベジタリアンは肌もガサガサになってだめ→友達も何人も不健康そうな人がいる、そういう人はどんどん家に閉じこもっちゃう→仲のいい友達が相次いで亡くなってね、本当に喪失感がすごい→でも失うものももうないから、沖縄県で一人暮らししたいの→自由はいいわよね→これから関西に帰るの?(なんかバレてる)→貴方健康そうだけど、その土地で食べてるものがいいのよ!自分「どん兵衛………」→何食べても元気な人は元気よね→私こう見えても、このあいだまで肺炎で入院してたの!びっくりしたわよ自分でも!→つまんないしお肉も全然出ないから筋肉痛なくなって(略、入院と筋力低下の話)→貴方お肉好きでしょ!自分「好きだけど……どん兵衛……」→私お肉大好きなの!死んじゃった友だちはカッコつけて、わたしがたべてたのを馬鹿にしてきたりしたけど→やっぱりちゃんとたべてないとだめ→大腸ガンもちゃんと腸をつかってあげないからよ、自論だけど→本当に壮絶だったわよ、最期→(病院入院を見舞う話し、おばさん涙を浮かべる)→(友人の話し、すげぇ破天荒なお友達だったらしく、話が創作のようだったが本当と思えるリアリティがあった)→入院するならA羽の●●病院入院やめたほうがいい→看護士は生活が乱れてる→年取っても不倫してる婦長とかすごいいる→貴方は異性同性問わず友達いそうね。自分「そっすね」→貴方は本当に気遣いのできる人ね、やさしいのが分かるわ→O型?(バレてる)→やっぱりね、死んだ友達もO型で、自由で破天荒で好き放題やってたけど、すごく優しい人だったもの。あなた似てるわ→なんで貴方に話かけなきゃ!って思ったのかしらね、運命みたいなので呼ばれたかもしれないわね


つー3時間。
自分は殆ど相づちだったけど、おばさんの淋しそうな雰囲気がけっこうな早い段階から透けて見えて、話しを聴いてあげずにはおれんかった。
おばさんの話が結構自分の状況に似ていたこともあり、別にイヤな気持ちも全く抱かず聞いた。
唯一は「超、筆が乗ったタイミングで声を掛けられ、一気に創作体制のテンションがぶったぎられた」ことだけだ。

人との出逢いってすごいよなぁ。
人のパワーってすごいよなぁ。
本当に自分は、いろんな人に助けられて、勉強させてもろて存在感しとるとヒシヒシと感じる。
一期一会を大事にしようと痛感したできごとだった。